財産管理委任契約とは?費用や成年後見との違いを秋田市の行政書士がわかりやすく解説

「まだ元気だけれど、お金の管理が不安…」そんな方のための制度です

「高齢になり、銀行へ行くことが大変になってきた」

「入院中だけ、子どもにお金の管理をお願いしたい」

「県外に住む子どもに、役所や銀行の手続きを任せたい」

「認知症になる前に、将来の準備をしておきたい」

このような不安を感じている方に知っていただきたい制度が、**財産管理委任契約(財産管理契約)**です。

成年後見制度は認知症などにより判断能力が低下した場合に利用する制度ですが、財産管理委任契約は、判断能力があるうちから、自分の希望する相手に財産管理を任せることができる契約です。

高齢化が進む秋田市でも、老後の安心のために利用を検討する方が増えています。


財産管理委任契約とは?

財産管理委任契約とは、本人(委任者)が信頼できる家族や専門家など(受任者)に対して、財産の管理や各種手続きを任せる契約です。

例えば、次のようなことを依頼できます。

預貯金の管理

  • 銀行での入出金手続き
  • 振込や支払いの手続き
  • 預金残高の確認

生活に関する手続き

  • 年金関係の手続き
  • 役所への届出
  • 公共料金などの支払い

不動産の管理

  • 固定資産税の支払い
  • 賃貸不動産の管理
  • 管理会社との連絡

介護・医療に関する手続き

  • 介護サービス利用のための事務手続き
  • 施設との連絡・手続き

※契約内容によって任せる範囲を決めることができます。


どのような方に向いている制度でしょうか?

① 一人暮らしの高齢者

「体力が落ちて銀行へ行くのが大変」

「近くに頼れる家族がいない」

という方には、日常の財産管理を支援する方法として有効です。


② 子どもが遠方に住んでいる方

秋田に住む親と、県外に住む子どもという家庭では、

「親はまだ元気だが、いざという時に子どもが手続きできるようにしておきたい」

というケースがあります。

その場合、財産管理委任契約によって、子どもが正式な代理人として手続きを行えるようになります。


③ 施設入所を予定している方

介護施設へ入所すると、

  • 銀行へ行けない
  • 公共料金の手続きが難しい
  • 自宅の管理が必要になる

などの問題が生じることがあります。

施設入所前の準備として、財産管理委任契約を検討することも有効です。


財産管理委任契約と任意後見契約の違い

よく混同される制度に任意後見契約があります。

大きな違いは、本人の判断能力がある間に利用するか、判断能力が低下した後に備えるかという点です。

項目 財産管理委任契約 任意後見契約
利用開始 契約後すぐ可能 判断能力低下後
本人の判断能力 必要 契約時に必要
目的 日常的な財産管理の支援 将来の認知症への備え
監督人 原則なし 任意後見監督人が必要

実際には、財産管理委任契約と任意後見契約をセットで準備するケースも多くあります。


財産管理委任契約にかかる費用

① 契約書作成費用

財産管理委任契約は法律上、公正証書で作成する義務はありません。

ただし、後々のトラブルを防ぐため、公正証書で作成することをおすすめします。

公正証書にかかる費用

公証役場へ支払う手数料は、契約内容や財産の状況によって異なりますが、一般的には数千円から2万円程度が目安となります。

※公証人の日当や書類作成費用などが別途発生する場合があります。


② 専門家へ依頼する場合の費用

行政書士など専門家に契約書の作成や相談を依頼する場合は、別途報酬が必要になります。

報酬額は事務所ごとに異なりますが、一般的には5万円〜10万円程度が一つの目安です。


③ 受任者への報酬

財産管理を依頼する相手が親族の場合、無報酬とすることも多くあります。

一方、専門家へ継続的な財産管理を依頼する場合には、

月額1万円〜5万円程度

の管理報酬が発生することがあります。

内容や管理する財産の規模によって異なります。


財産管理委任契約を結ぶ際の注意点

財産管理委任契約は便利な制度ですが、本人の判断能力が低下した後は注意が必要です。

契約内容や状況によっては継続して対応できる場合もありますが、認知症などで判断能力が低下した後の長期的な財産管理については、任意後見契約や成年後見制度による対応が必要になる場合があります。

そのため、

「今の生活を支えてもらうための財産管理」

「将来認知症になった場合の任意後見」

を合わせて考えることが大切です。


老後の安心は「財産管理・任意後見・遺言」を組み合わせて考える

高齢になったときの不安は、預金管理だけではありません。

  • 銀行に行けなくなったらどうするか
  • 認知症になったら誰が支えてくれるのか
  • 介護施設へ入所するときの手続きはどうするのか
  • 亡くなった後の財産を誰に残すのか

このような問題を考えるためには、

  • 財産管理委任契約
  • 任意後見契約
  • 見守り契約
  • 死後事務委任契約
  • 遺言書

などを、状況に合わせて組み合わせることが大切です。


秋田市で財産管理委任契約・任意後見のご相談なら

財産管理委任契約は、**「まだ元気な今だからこそできる老後の備え」**です。

特に、

  • おひとりさまの方
  • 子どもが遠方に住んでいる方
  • 介護施設への入所を考えている方
  • 将来の認知症に不安を感じている方

には、早めの準備をおすすめします。

当相談窓口では、元銀行員として長年、お金や資産管理に携わってきた経験を活かし、財産管理委任契約、任意後見、成年後見、遺言、相続、不動産まで総合的にサポートしています。

「自分の場合、どの制度が合っているのか分からない」

「家族に迷惑をかけないよう準備したい」

という方は、秋田市の行政書士へお気軽にご相談ください。